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マリみて新刊 『薔薇の花かんむり』 に出てきた音楽 |
※ 以下の文章には、マリア様がみてる 『薔薇の花かんむり』 (10/2発売)の ネタバレ を含みます。 ↓
物語の後半で登場した『ジンタ』について調べてみました。
『ジンタ』とはサーカスなどの呼び込み音楽、及びそれを演奏する広告楽隊のことです(三拍子のリズムが「ジンタッタ」と聞こえるところから「ジンタ」と呼ぶ)。
ジンタの代表格が 『美しき天然』 (明治35年,武島羽衣/田中穂積)で、作中の“昔懐かしい”ジンタもこの曲でしょう。哀愁溢れる曲調は演歌のようにも聞こえますが、これこそが日本で作曲された最初のワルツで、なんと元は“女学生唱歌”として作曲されたのだとか。
作曲者は私立佐世保女学校*1の嘱託教師を勤めていた田中穂積・佐世保海兵団軍楽長。同校の生徒のために作曲されたこの唱歌は、穂積が亡くなった翌年に東京の音楽系出版社に見出され、やがて全国の女学生に愛唱されるようになったということです。*2
武島羽衣による詩は、田中穂積が九十九島への想いを重ねた“自然賛歌”であると同時に、創世の神を讃える“讃美歌”のようにも読めます。そこにはクリスチャンだった妻の影響があったとする説も有るようです。
『此の天然の音楽を 調べ自在に弾き給ふ 神の御手の尊しや』
明治34年創立の学園に響く、明治の女学校で愛唱されたワルツ。調べてみれば、思いがけず物語の舞台に相応しい「伝統ある一曲」なのでした。
[註] *1:明治35年、佐世保海軍鎮守府の将校子女のために設立。明治45年、市立成徳高等女学校。現・県立佐世保北高校。 *2:佐世保で生まれた日本初のワルツ「美しき天然」(JR九州・あっと九州.com)
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